信頼

だいぶ前のことになりますが、

初回のインテークが終わり、ほっとされたクライエントさんから

「ここは住所もHPに載せていないし、

　実は怪しい所なのではないかと思いながら来た」との内心の思いを聞いて、

そりゃそうやんな・・・と思った私。

cocotoki の住所をHP上に載せず、駅での待ち合わせにしているのは、

万が一の場合に備えて自分の身を守るためです。

でも来られる方にしてみれば、

場所も載せていないルームなんて怪しいし怖い・・・と思うのは当然。

そこで自分のこころの内を話すなんて、一種の賭けですよね。

HPのプロフィールにも、私のプライベートな情報は取り合えずの大学名くらい。

顔写真や、勤務してきた場所など記載していません。

大きな組織などのバックボーン等は何もなく、

なんらかのご縁がないと絶対につながらないこの場所。

それでもつながることがある不思議を思いながら、

一体なにがあるのだろう・・・と考えていました。

散々考えて出た結論は、

ここにあるのはただ、“私とあなた” の二者関係における信頼関係だけ。

それが切れたら終わりであり、

それがある限り、来られる方にとって必要な間はつながり続ける・・・。

組織の中でやるカウンセリングと決定的に違うのはその点です。

クライエントさんにしてみれば、

組織も肩書も権威も個人情報も何もなく判断材料がほとんどない中で、

それでも会いに来るのは差し迫ったニーズと勇気。

二度目以降また会いに来るかどうかを決めるのは、

情報ではなく、実際に会って話した時の自分の実感。・・・それしかありません。

だから、私にしれみれば、勇気をもって乗り越えてきてくれたことがうれしく、

次また来てくれることがさらにうれしく、

その思いにちゃんと応えようという思いを強くします。

そんなお互いの気持ちをベースにしながら、

会い続けることで紡ぎ出される信頼関係・・・それは私にとってとても大切なものです。