交差点

梅雨が明けそうな、でも突然大雨が降ってきたりもして、

不安定な天気が続いていますね。


またコロナ禍から抜けきれない中で、

ワクチンや感染者数の話が飛び交っています。

接種率は何%、感染者数は何人、重症病床使用率が・・・

色々なDataが毎日報道され、それを元に先々の予測を立てて、

人はそれぞれに、ああでもない、こうでもないと考えています。


ネットを見れば、受験、就活、婚活、病気のこと・・・

そちらも色々な情報がDataと共にまことしやかに沢山書かれています。

ついつい手元のスマホで心配なことを検索し、

そのDataに自分を当てはめて考えてみてしまうものですが、

それで先々の予測ができるかというと・・・ No!

Dataの中に人の人生はありませんし、

集計されたDataでは、一個人の未来を占うこともできません。

間違って信じてしまった人は、それに吸い込まれていく危険さえあります。


人生はストーリー。

願う道に行けたとしても、願ってない道に行ってしまったとしても、

人生は巻物のように続いていきます。


人生において A or B の分岐点だけが重要なのではなく、

むしろ長々と続く分岐点のない道のりこそが重要なのだと、

歳を重ねて思うようになってきました。

時に泣きながら、怒りながら、ぼやきながら、

悔しかったり淋しかったりしながら、

でも自分なりの必死さで、自分なりの小さな選択を積み重ねながら、

「今」を生きることがまさに人生であり、

それはDataに落とし込むことはできないものです。



カウンセリングは、来られる方と、私の、人生の交差点。

ここには人生があります。

長い人生から見たら、ちょっとした一通過点。

その交差点1つで何かが大きく変わることはないけれど、

でも何か響き合い、Dataに落とし込めない何かを交換し合いながら、

またお互い長く続く道へと帰っていく場のように感じています。


私がその交差点での体験をしっかりと人生の糧にできたら、

来られた方もまた人生の糧にしていけるのではないか・・・。

この先何度あるか分からない人生の交差点を

大切にしていこうと思っているところです。

道端の野の花に目を向けながら、ゆっくりと、のんびりと・・・。




cocotoki counseling room

cocotoki (ココトキ) カウンセリングルームは 公認心理師/臨床心理士による女性のためのルームです